2016年8月28日 (日):闘病メモ、回診

@夫の桜井俊幸による代理投稿です。衿野未矢が少しずつ書いていた闘病メモです。 新潟大学の病院に、しばらく転院していたときのことです。

ここは大学病院だから、週に一度、教授回診というものがある。スタッフにとっては一大イベントらしく、朝から緊張感が漂う。シーツの交換も、その日に合わせて行われ、教授の来訪に備える。
私には2度目となる教授回診の日、隣のベッドに来ていた見舞い客の、こんな声が聞こえてきた。
「なじょもんか、廊下にいーっぱい人がいたてー。白衣を着た人が20人ぐらい、行列になってぞろぞろ歩いてるがぁ。はぁ、おら、たまげたのー」
やがて看護師長が病室に入ってきて告げた。
「もうすぐ教授が来ます。お腹をごらんになるから、失礼しますね」
かけ布団をめくり、きちんと折りたたんだ。シーツのしわも伸ばした看護師長が足早に去ってからほどなくして、教授の御一行が病室に入ってきた。
派手なえんじ色のメガネをかけた、体格のいい男性である。主治医や議論を交わしていた内科医の顔も見える。学生だろうか、若い男女数人が教授の脇に固まっている。
教授が私のベッドまで来ると、看護師長が手早く病衣をめくりあげ、お腹を出した。教授が両手をあてがい、お腹をたたくと、ポン、ポンと小気味がいい音が響く。
「ガスがたまっているときは、こういういい音がする。腹水ならば、こんな音はしない」
学生に説明をした教授は、私に顔を向けて言った。
「学生にもたたかせていただいていいですか?」
「はい、もちろん」
学生たちは1人ずつ前に出て、神妙な表情で私のお腹をたたいた。そのたびに、ポン、ポンと、乾いた音が病室に響いた。

8月 28, 2016 |

2016年8月27日 (土):トーストで朝食

トーストで朝食
トーストで朝食
トーストで朝食

8月 27, 2016 |

2016年8月27日 (土):闘病メモ①

***夫の桜井俊幸が代理で投稿します。
衿野未矢が、少しずつ書いていた闘病メモです。


 3月末の退院が近づくと、高カロリーの輸液のおかげもあるのか、次第に力がわいてきた。食欲も出てきて、出された食事の3分の1をたいらげるようになった。
 もっと食べて、さらに元気を出したい。そんなとき頼りになるのが、管理栄養士さんだった。
  看護師さんを通じて相談したいと伝えると、病室に管理栄養士さんが訪ねてきて、食事についての希望を聞いてくれた。
  医師に指示されているメニューは、お粥と、カスが残りにくくて腸の負担にならない「低残渣食」である。たとえばほうれん草なら、葉先の柔らかい部分だけを、よく煮込んである。
 さすが食材の宝庫である魚沼だけあって、ごはんも、おかずも美味しい。白菜の甘みと味噌の香りが際立つ味噌汁など、思わず目が細くなる。
 ただ、低残渣食は、どうしても和風の煮物が多くなる。煮魚や煮込んだ野菜は、魚沼の伝統食でもある。大根の煮物、白菜と油揚げの煮物、にんじんの千切りと豆腐の煮物、これらはすべて、私の苦手な料理である。
 また、海沿いで育った私は、お刺身でも食べられるアジやイワシ、タイ、カレイなどに、さっと火を通しただけの煮魚に慣れている。よく煮込んで硬くなった魚には、どうしても抵抗がある。
 しかも量は食べられない。せっかくきれいに盛り付けてあるおかずに、ほとんど手をつけないままお膳を返却するのが申し訳なくてたまらない。
 それらを管理栄養士さんに話し、要望を述べた。
「温泉玉子と玉子豆腐がありがたいです。その二品を交互に出していただけませんか? あ、でもシチューやトマト煮込みのような、洋食はいただきたいです」
 さらに、こんなお願いもした。
「毎食お米だと飽きてしまいます。パンも食べたいです」
  朝食につく飲み物は、ヤクルトとジョア、牛乳、そしてヨーグルトから選べるという。まずヨーグルトを頼んだが、酸味が強くて食べにくいのでジョアに替えてもらった。
 ジョアは、いちご味とマスカット味が交互に出る。マスカット味はやはり酸味が強く、毎日いちご味にしてくださいとお願いした。
  こんなわがまままで聞いてもらったおかげで、食事が楽しみになった。朝は食パンが2枚出る。1枚で足りると伝えたが、2枚セットが最小単位だそうだ。
  朝食が配られると、食パンをお皿に載せて、ラウンジに向かうのが習慣になった。
 椅子やテーブル、大型テレビが置かれたラウンジは、患者が息抜きをしたり、見舞い客と会ったりするのに使われる。
流し台と電子レンジ、オーブントースターもあり、付き添いの家族が食事をしていることも多い。
 ラウンジのオーブントースターで食パンを焼き、ジャムかマーガリン、ケチャップ、マヨネーズのどれかでトーストを作る。 できあがったら、熱いうちに急いで病室ヘ戻り、朝食である。
 ある日、朝食が配られた直後に夫が来た。まだ何も食べていないという。ならばと、お盆を持って2人でラウンジに行った。
  食パンを焼き、いちごジャムを塗って、「はい、どうぞ」。お正月以来、3か月ぶりで夫のために料理をした。
  ラウンジには大きな窓があり、なだらかな里山が見渡せる。ここから約2キロの位置にある、上越新幹線の浦佐駅も見える。
 例年なら、たっぷりと雪が残っている時期だが、暖冬のため、山々はすでに青い。
「春だねえ。退院するころには、山菜シーズンが始まるかな」
「ああ、早く料理したい」
「楽しみに待ってるよ」
おかずのサラダとスクランブルエッグを分け合いながら、笑みをかわした。


*****この頃は、もっと回復するだろうと思っていたのですが‥‥。

8月 27, 2016 |

2016年8月15日 (月):

昨年末から入退院を繰り返し、今も入院中です。

これから麻薬治療に入り、昼も夜も眠っていることが増えるでしょう。

夫が献身的に支えてくれて、とても幸せな日々でした。たくさんの思い出ができました。

夫と結婚し、充実した楽しい人生でした。感謝!

皆さん、本当にありがとうございました。

衿野未矢

8月 15, 2016 |

2016年4月19日 (火):お散歩できた!

所用で新潟市へ行く夫にくっついて、プチドライブしてきました。
懐かしの新潟大学医歯学病院の展望レストランにて、クリームあんみつを食べつつ日本海を一望。

嬉しかったのは、病院にほど近い白山神社を参拝できたこと。ちょうど祭礼だったので、参拝しておみくじを引いたり、名残の桜をめでたり、屋台でたこ焼きを買ったりと、かなりの距離を歩きました。

帰宅後は、自宅で夕食。お刺身と焼き肉の準備をする体力があったことが、さらに嬉しい!

4月 19, 2016 |

2016年4月19日 (火):お散歩できた*\(^o^)/*

お散歩できた*\(^o^)/*
お散歩できた*\(^o^)/*
お散歩できた*\(^o^)/*
お散歩できた*\(^o^)/*
お散歩できた*\(^o^)/*

4月 19, 2016 |

2016年4月10日 (日):雪国にも!

退院してから一ヶ月を迎えました。家の周囲は桜が満開です。春の美味、ホタルイカも食膳に上がりました。
花冷えの日には、雑炊を作ります。駿河のシラスと、魚沼の若菜で温まりましょう。

4月 10, 2016 |

2016年4月10日 (日):雪国にも

雪国にも
雪国にも
雪国にも
雪国にも

4月 10, 2016 |

2016年3月23日 (水):BARの一角で!

退院してから10日がたちました。バーカウンターのある洋間を居室に定めたため、大量のお酒に囲まれての生活です。お酒専用の冷蔵庫内のをあわせたら、日本酒が約七升、焼酎は五升ぐらい、ワインが十五本といったところ。
これだけ揃っているのに、待望の白子が届いても、「飲みたい!」という気持ちにならないのは、まだ療養が必要だからでしょう。
いずれ、お酒が飲めるようになったら、真っ先に、結婚記念日のお祝いにと盟友が贈ってくれたワインで乾杯です。

3月 23, 2016 |

2016年3月23日 (水):BARの一角で

BARの一角で
BARの一角で

3月 23, 2016 |